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新築アパート投資家を食い物にするエセ専門家集団!?

2018.02.08

強烈に腹立たしい。

手口が巧妙過ぎて、相談者さん達が気の毒で仕方がない。

最近、本当に多いのが、

「新築のアパートを購入したが、半年間ずっと空室のまま、入居が決まる気配がない・・・。

「新築アパートを買って、ローン支払いがはじまっているのに家賃収入がゼロ。もう手放すしかないが、売れるのだろか?」

といったご相談です。

中には、

「融資の稟議を高い家賃設定で通したので、すぐに家賃を下げて募集されたのではマズい。本部に知られないように、ネット掲載などはしないで入居募集してください。」などと金融機関から言われているような相談者までいる始末。

不動産会社や建設会社だけならまだしも、金融機関までグルになって物件購入者を寄ってたかって食い物にしているのが分かりすぎるぐらいに分かってしまいます。

このような建築会社、不動産会社、金融機関は、

  • バカ高い建設費のため、普通に収支を組むと、融資の実行不可という結果になる。
    ⇒収支を少しでも良くみせるために、家賃設定を相場より2、3割高く設定する。

  • ニーズのある居室面積にしようとすると、部屋数が少なくなって収支が悪くなる。
    ⇒供給過多であっても、できる限り小さな部屋にして、銀行受けするようなプランにする。

  • 銀行担当者も、実際には成約しないような家賃設定であると分かりつつ、融資成績を伸ばすために、まるで安全であるかのような稟議を通す。


という感じで、実際には決して満室になどならないような物件を作り、属性がいいと言われているサラリーマン投資家に売りつけまくっています。

なまじ融資がついてしまうからタチが悪いです。

新築って、金融機関からしたら融資しやすい物件カテゴリーに入ってしまいます。

一部上場企業に勤めていて、年収もそこそこあって・・・みたいな高属性と判断されると、簡単に融資が通ってしまうのですね。

でも、賃貸現場の営業マンは、例え新築でもありふれた間取りで、しかも供給過剰な新築を見せられても、正直おなか一杯です。

そんな募集図面を見せられても、

「またこんなどうしようもない新築かよ。これだけ満室にならずに余ってるのに、何でこんな物件買うのかな・・・。」

と感じるだけです。

私がヒアリングした営業マンの一人は、

「正直、新築直後であれば、頑張ればまだ満室になるかもしれません。でも一度退去者がでたら、次の入居募集ではオーナーさんはおそらく死亡ですね。よほど家賃を下げてないと、まず見向きもされませんから・・・。」

とこたえてくれました。

そらそうですよね。

ありきたりの物件、それなのに家賃設定がバカ高く、新築でもないような物件が市場から相手にされるわけがありません。

残念ながら、冒頭のようなご相談をいただいても、正直申し上げてなすすべがありません。

売却しようとしても空室ガラガラだし、また、資産評価をはるかに上回る残債が残っているので、高く値付けするしか手段がなく、これだと買い手はまず見つかりません。

広告費を相場より多くつけるとか、家賃を相場よりぐっと下げるとか、とにかく力づくでもなんでもいいから、一日でも早く、歯を食いしばって満室にするしか生き残る道はありません。

オーバーに書いていますが、決して言い過ぎとは思いません。

例えば、今の入居の旬を逃すと、本当にまるまる一年「全空」というような状態になってしまう危険性があります。

悪いことは言いません。もし、上記の相談例と同じような状況にあるのでしたら、 一刻も早く、そんな業者さん達とは手を切った方がいいです。

「もう少しこのまま様子を見てみましょうよ。明日から営業方法を変えるので・・・。」というような言葉を信じてはいけません。

この建売新築アパート問題、私が知っているのは、氷山の一角に過ぎないと思います。

同じ業界でプロとして仕事していて、こんなに憤りを感じるのは久しぶり。

もし、いま目の前に新築アパートのプランが並べられているのでしたら、まずは疑ってかかってください。

冷静に市場調査をしてからでも投資するのは遅くはありません。

まとめ:
「融資がつく物件」が「良い物件」とは限らない。 市場で相手にされない物件にだけは投資してはいけません!

今回は、絶対に手を出してはいけない新築アパート投資についてお伝えしました。

何かの参考にしていただければ幸いです。